将来、IT業界で活動する場合、応用情報技術者試験の資格を取得していれば、自分自身の高いスキルや知識を証明するこ とができます。
『今のうちに取得しておきたい』と考えている大学生(大学院生)も少なくないのではないでしょうか。
そこで気になるのは、応用情報技術者試験の合格率や難易度ですよね。
「大学生でも取得できるんだろうか?」
「文系の学部だと取得がかなり難しいのかな…」
そんな風に不安に思う方もいるかと思います。
また、「偏差値を有名大学で例えてみるとどれぐらいのレベルなのか?」ということも気になると思います。
今回の記事では、
- 応用情報技術者試験の難易度を大学レベルに当てはめると?
- 合格率や難易度、大学生でも取得できるのか?
- 大学生が応用情報技術者を取得するメリット
について記述しています。
ちなみに、私は情報系の学部出身ではなく、特別な勉強はしていませんでしたが、若手であったSIer時代に応用情報技術者を取得しました。
応用情報技術者試験とは?
応用情報技術者試験(AP)は、情報処理技術者試験の中級レベルに位置づけられ、ITの基礎から応用までを幅広く問われます。試験は年に2回実施され、午前試験(選択式)と午後試験(記述式)の2部構成です。
難易度と大学生の合格率
応用情報技術者試験の合格率は例年約20〜30%程度です。特に大学生の合格者割合を見てみると、情報処理推進機構(IPA)のデータによれば、全合格者の約15〜20%が大学生です。この割合は大学生にとってチャレンジングな試験であることを示していますが、情報系の学部で学んでいる学生にとっては、日々の授業と試験内容が重なる部分も多く、十分に合格を狙える試験でもあります。

応用情報技術者試験の難易度・偏差値を大学レベルに当てはめてみると
まず、難易度を、わかりやすく大学のレベルに例えてみます。
応用情報技術者試験は、偏差値60~65程度の難易度で、試験範囲も広くなり、実務的なIT知識も求められるため、難しさが増します。これは、有名大学で例えるなら、明治大学や関西学院大学レベルに相当します。
大学グループ | 大学例 |
関東私立大学 | 明治大学(情報コミュニケーション学部) |
関東国公立大学 | 千葉大学(情報工学科) |
関西私立大学 | 関西学院大学(理工学部) |
関西国公立大学 | 奈良女子大学(理学部情報科学科) |
上記の表はあくまで目安ですが、応用情報技術者試験はこれらの大学の難易度に匹敵する基礎知識と応用力が求められると言えます。特に、大学の情報系学部で学んでいる学生にとっては、日々の授業で学ぶ内容が試験範囲に含まれているため、計画的に学習すれば十分に合格を狙えます。
大学生が応用情報技術者試験に合格するメリット
1. 就職活動でのアピールポイント
応用情報技術者試験は、IT業界での基礎スキルを証明する資格です。就職活動において、この資格を持っていることは、技術的な基礎能力と学習意欲をアピールする大きな武器になります。
例えば、システム開発会社やSIer(システムインテグレーター)では、基本情報技術者試験を持っている学生よりも、応用情報技術者試験を持っている学生がより高く評価される傾向があります。実際に、企業の採用担当者からは「応用情報を持っている学生は、技術力があると感じる」という声もよく聞きます。
2. 実務に役立つ知識が身につく
試験内容は、IT業界で働く上で必要な知識を網羅しています。特に、以下の分野は即戦力として評価されるポイントです
- ネットワークとセキュリティ: システム構築や運用に欠かせないスキル。
- プロジェクト管理: チームでの開発を円滑に進めるための基本。
- プログラミングとアルゴリズム: ソフトウェア開発の基盤。
これらを学ぶことで、就職後に研修期間を短縮したり、配属後すぐに活躍できる可能性が高まります。
3. 資格手当や研修免除が受けられる可能性がある
一部の企業では、応用情報技術者試験の取得者に対して資格手当を支給したり、新人研修の一部を免除する制度を設けています。これにより、金銭的なメリットを得られるだけでなく、スムーズなキャリアスタートを切ることができます。
応用情報技術者試験に合格するための勉強法
計画的なスケジュールを立て、試験の4〜6ヶ月前から計画的に学習を開始しましょう。
※具体的なスケジュールは近日公開予定。
おすすめの参考書を一つ載せておきます。
大学在学中に合格できなかった場合は?
もし在学中に合格できなかった場合でも、落胆する必要はありません。就職後に受験することで、実務経験を活かしながら合格を目指すことができます。
社会人になって応用情報技術者を取得するメリットは、
- 昇進やキャリアアップに役立つ: 資格はスキルの証明となり、評価を得やすくなります。
- 企業の支援を受けられる: 多くの企業では資格取得支援制度を設けており、費用負担や勉強時間の確保が可能です。
などが挙げられます。
応用情報技術者試験は大学生にとって価値がある!
応用情報技術者試験は大学生にとって、大きな価値があります。特に、IT業界での就職を目指す場合、この資格は基礎スキルを証明するだけでなく、実務に直結する知識を習得する絶好の機会です。
仕事で多忙になる社会人は、なかなか勉強時間の確保ができないため、ある程度時間に融通がきく大学生のうちに応用情報技術者試験に合格しておくことは大きなメリットといえます。
今後のことを考えると、限りある時間を有効に使うために、時間にゆとりのある大学生のうちに応用情報技術者試験に挑むことで、その後の人生が楽になるでしょう。



計画的な学習を通じて、在学中の合格を目指しましょう。そして、たとえ合格できなかったとしても、社会人になってからの挑戦で遅すぎることはありません。資格取得を通じて、自信を持ってIT業界でのキャリアを切り開いていきましょう!