問2 会員向けサービスに関わるシステム改善
では、私の選択した問2から。カードローン審査に関するシステムですね。
私が経験した業界は、金融と製造業です。ただ、ローンに関する知識はありません。それでも、問題を確認すると、解けなくはないかなと思いました。
ちなみに、問2は、今回の問題の中で唯一、表や図がありませんでした。
図があるとそこに重点を置いて読んでいくという解法があるのですが、それは使えません。問題文を読んでいく必要があります。
システムアーキテクトの午後Ⅰの特徴として、
- 問題文が長い
- 階層が深い
が挙げられます。
なので、問題文を最初からずっと読んでいき、設問に入った時にはもう時間がないということがあり得ます。
私は受験勉強の時も、設問から目を通すということはあまりしてこなかったのですが、システムアーキテクトでは、問題文よりも先に設問に目を通すということをオススメします。
まず設問に目を通し、何が問われているのかを把握した上で問題文を読んでいく。
設問1 会員サービスに関わるシステム改善要望
「口座振替に伴う会員の次回の借入残高の更新日を導出する方法」について解答する問題です。
「借入残高」がキーワードであることはわかると思います。探していくと、8ページ目の下の方に、「借入残高」という言葉がありますね。
読み進めていくと、「実際に口座から引き落としする日(以下、実約定日〜約定返済日から金融機関の営業日を基に決定する〜口座から正常に引き落とすことができたかどうか〜この期間を口振結果営業日数という」と書いてあります。
ここで、「実約定日」「約定返済日」「口振結果営業日数」という言葉を解答に使うんだな、ということが何となくわかってきます。
そして9ページ目の真ん中ぐらいに、「期間システムでは〜金融機関から口座振替の結果を受領した日に借入残高を更新している」とあります。
ここで、具体的に借入残高の更新方法、更新日について記載がありました。ここがめちゃめちゃ重要です。
ITECとTACで微妙に解答が違いますが、
約定返済日から実約定日を求め、口振結果営業日数を加算する
という内容が書けていれば問題ないかと思います。書かれている場所は見つけても、理解してまとめるのは少し時間がかかったかもしれません。
設問2 システム改善の方針
契約ステータスが「解約予約」であった場合、利用可能にする会員サービスはどれかという問題です。
まず、会員サービスの種類については、[現在の会員サービスと関連システムの概要]の段落中に記載されています。
- お知らせサービス
- 各種変更サービス
- 借入サービス
- 限度額の変更サービス
- 各種情報照会サービス
- 解約サービス
- 問合せサービス
- キャンペーンサービス
この8つです。
ここで次の段落、[会員サービスに関わるシステム改善要望]を確認します。この段落の中の下記の二文により、解答が導けます。
「解約を受け付けた会員に対しては、キャンペーンは実施しない」
→キャンペーンサービスは利用不可
「解約を受け付けた後〜会員情報、契約情報の変更及び新規の貸付けもフロントシステムではできないようにしてほしい」
→会員情報を変更するサービス、また貸付けのサービス、すなわち、
各種変更サービス、借入サービス、限度額の変更サービスは利用不可
また、一度解約申し込みをしているので、解約サービスは利用不可となります。
そのため、解答としては、
- お知らせサービス
- 各種情報照会サービス
- 問合せサービス
の3つになります。
解約サービスの利用については明言されていませんが、常識的に考えて、一度解約申し込みをして同じ会員で解約を受け付けることはないでしょう。
割と解きやすかったのではないでしょうか。どうでもいいですが、記号を選択させるのではなく、サービス名を全て書かせるのは珍しいと思いました。
次回、問2の残りの設問について書いていきますね。